糖尿病甲状腺内科

 糖尿病にお悩みの方、健康診断で糖尿病疑いの結果が出た方、ご家族に糖尿病の方がいてご自身が不安な方、などなど、どんなことでもお気軽にご相談ください。

こんな症状がある方は、糖尿病の可能性があります。まずは受診してみましょう。

 

・健診等で「血糖値の異常」を指摘された

・このごろ急激に太ってきた

・よく食べているのに、なぜか痩せる

・ひどく喉が渇く

・尿の回数が多く、量も多い。特に夜が気になる。

・手足が痺れる

・やけどや怪我の痛みを感じない

・自分の親御さんや兄弟が糖尿病であるといわれている。

【糖尿病の概要】

 糖尿病とは、血糖値(血液中に含まれるブドウ糖)が慢性的に高くなる病気のことです。私たちの体の中では、食事をして血糖値があがると、それを感知して膵臓から“インスリン”と呼ばれるホルモンが分泌され、肝臓や筋肉ではブドウ糖を“グリコーゲン”と呼ばれるエネルギー源に換え、脂肪組織では“脂肪”として、蓄える仕組みが備わっています。この仕組みが備わっているため、私たちの血糖値は飲食しても一定に保たれているのです。

 しかし、糖尿病の患者さんでは、インスリンの分泌量が減少したり、インスリンのはたらきが弱くなったりしているため、血糖値が高い状態が続くようになります。この状態が長期間に及ぶと全身の血管に障害が起こり、重症化すると失明・腎不全・手足のしびれ・足の切断などの重大な合併症を起こすとともに、心筋梗塞や脳梗塞などの生命の危険に直結する疾患を引き起こしやすくなります。現在日本では1,000万人ほどが糖尿病に罹患していると推定されており、注意すべき病気のひとつです。

 このように糖尿病は非常に怖い病気でありますが、病気の早い段階で発見し、治療を継続することにより良好な血糖コントロールができていれば、長きにわたって普通の人と変わらない健康な生活を送ることができる、ということをしっかりと知っておく必要があります。糖尿病の治療には、早期の治療開始とともに、病気への正しい理解や周りからのサポートが得られる環境づくりも大切です。

 

 

【糖尿病のタイプについて】

1) 1型糖尿病

インスリンの分泌が極端に低下するため、血液中のブドウ糖(血糖)が増加する一方で、筋肉や組織の細胞内のブドウ糖は枯渇するため、組織の細胞内はエネルギー不足になり、非常に重篤な状態になります。1型糖尿病の約20%で、発熱・上気道炎などの感冒様症状を伴うこと、また風疹に罹患した妊婦から生まれた子供に糖尿病が多いことなどから、1型糖尿病の発症にウイルス感染が関与していると考えられています。1型糖尿病は、発症・進行様式によって、劇症、急性発症、緩徐進行の3病型に分類されます。特に劇症1型糖尿病は、糖尿病症状がでてから1週間以内に生命にかかわる状態になるため、糖尿病症状が強い場合には、初診時に血糖・HbA1cおよび尿ケトン体の検査結果を知ることが重要となります。その治療にはインスリンの注射が必要となります。個々人のライフスタイルに合わせる形で様々なタイプのインスリン製剤をうまく組み合わせていくことが重要となります。

 

2) 2型糖尿病

糖尿病の中で一番人数が多いタイプの糖尿病です。2型糖病には、肥満、食事、運動などの生活習慣や社会環境が深く関与しています。原因は、ブドウ糖を筋肉や肝臓・脂肪などの組織の細胞内にうまく取り込めなくなり、血液の中に余分な糖が溢れてしまい、血糖値が上昇することです。肥満になるとインスリンがうまく働かなくなる(インスリン抵抗性)ため、発症への寄与が大きいと思われます。初期の段階では、膵臓ががんばってインスリンを出すために、血液中のインスリン分泌は上昇します。しかし、その状態が長期間にわたり続くと、膵臓がくたびれてくるため、最終的にはインスリン分泌は低下し、本格的な糖尿病になります。日本人は欧米人と比較して全体的にインスリン分泌が低いことが多く、インスリン分泌が弱い方が多いため、肥満の時期がないにもかかわらず糖尿病になってしまう方(肥満でない糖尿病)もいます。また、アルコール多飲や喫煙の期間が長い場合にも、やせ型の糖尿病となる場合があります。治療は、まずは、食事療法と運動療法を行います。それでも改善しない場合には、内服薬を投与し、効果が不十分の場合に注射薬を使用します。

 

3) 妊娠糖尿病

妊娠中に初めて糖代謝異常を発見され、しかも糖尿病にまではいたっていない場合を、「妊娠糖尿病」といいます。妊娠中に初めて発見されたが、すでに糖尿病の状態にまで至っている場合は、専門用語では、「妊娠時に診断された明らかな糖尿病」といいます。妊婦では、胎盤から血糖値を上昇させるホルモンで放出されるため、インスリンの効きが悪くなります(インスリン抵抗性)。そのため、妊娠中期~末期には、血糖が上昇しやすくなります。正常な妊婦さんでは、インスリン抵抗性に応じて、膵臓からのインスリン分泌が増え、血糖値が上がらないように調節されます。しかし、妊娠糖尿病では十分なインスリンが分泌されないため、高血糖となります。妊娠糖尿病の状態になると、胎児には過体重児、新生児の低血糖が起きることがあります。また、母体の流産のリスクも上がります。

妊娠糖尿病のスクリーニングは、妊娠初期から開始されます。最初の血糖検査で異常がない場合には、妊娠24~28週に随時血糖値を再度測定します。治療は食事療法が基本ですが、血糖コントロール目標に到達しない場合にはインスリン療法が必要になります。出産後に血糖値は急激に改善しますが、出産後にも血糖の経過観察が必要です。妊娠糖尿病になった女性は、将来的に糖尿病になりやすいです。したがって、出産後も血糖を適宜測定して、糖尿病になっていないかの確認が必要です。

 

 

【合併症について】

血液の中に糖が増えすぎると、全身の血管や組織に負担がかかり、様々な合併症を起こしてきます。糖尿病の代表的な合併症は、細小血管症(網膜症、神経障害、腎症)と、大血管症(脳卒中、心筋梗塞、末梢動脈疾患、いわゆる動脈硬化性疾患)です(図1参照)。高血糖が血管の障害を起こすのは、糖が血管の内側を傷つける原因となる活性酸素の発生を促したり、組織の糖化を起こすためです。

 

※細小血管症(網膜症、神経障害、腎症)

1) 糖尿病網膜症

失明の原因の第一位は、糖尿病による網膜症です。目の奥に存在し、「ものを見る」役目の中心を担う網膜には眼球に栄養と酸素を補給する細かい細胞が多くあるため、高血糖が長い期間にわたって継続すると、ここに張り巡らされた細い血管が損傷を受け、血管がもろくなったり、出血したりします。網膜で出血が起こると、視力の低下や失明を起こすことがあります。糖尿病網膜症は、進行するまでは自覚症状が無いことも多いため、糖尿病と言われたら、まずは眼底の検査をうけることが重要です。また、糖尿病は白内障や緑内障の原因にもなります。

2) 糖尿病性神経障害

まず初めに生じるのが、自律神経障害で、発汗の異常や、胃の不調、便秘や下痢、排尿障害、勃起不全(ED)、たちくらみ(起立性低血圧)、ほかに足のつり(こむら返り)などが起きることがあります。ひどくなると、手足の末梢神経のダメージにより、手足の裏の痺れや、火傷やけがをしても痛みがなく気づかない、などの症状が出現します。

3) 糖尿病性腎症

慢性腎不全(CKD)による人工透析を行っている人の3分の1は糖尿病患者であるといわれています。腎臓は糸球体(しきゅうたい)と呼ばれる小さなフィルターが集まっており、これは毛細血管でできています。この毛細血管が障害されると、糸球体がダメージを受けて、徐々に糸球体の数が減ってきます。腎臓の機能が失われると腎臓の代わりをしてくれる人工透析が必要になります。人工透析では、週に2~3回、定期的に医療機関で血液透析を受けたり、あるいは自宅で毎日腹膜透析をする必要がでてきます。糖尿病になった人は、定期的に尿検査を行い、尿たんぱくの量をチェックする必要があるとともに、血糖コントロールをしっかり行い、腎臓がダメージを受けないように注意する必要があります。

 

※大血管障害(心筋梗塞、脳梗塞、末梢動脈疾患)

糖尿病のコントロールが不良で長期間にわたり高血糖が続くと、大血管の障害も起こします。つまり、糖尿病は動脈硬化の原因となるわけです1。大血管障害を防ぐには、糖尿病の治療のみでは不十分であり、高血圧・高脂血症(脂質異常症)などの生活習慣病の治療も必要になります。

  1. 狭心症・心筋梗塞

心臓の表面には冠動脈という血管があり、この血管が心臓に酸素と栄養を送っています。冠動脈が動脈硬化を起こし、内部が狭窄あるいは完全閉塞すると、そこから先の心臓の筋肉には酸素が供給されなくなり、心筋がダメージを受け、狭心症や心筋梗塞を発症します。心筋梗塞の典型的な症状は、胸が強い締め付けや痛みですが、糖尿病の神経障害がある方では、その痛みを感じることがない無痛性心筋梗塞が生じる可能性があり、非常に危険なため、心臓の定期的な検査を受ける必要があります。

  1. 脳梗塞・脳出血

脳の血管に動脈硬化が起こり、血管の内腔が狭くなると、そこから先に血液が届かなくなり、脳梗塞を起こします。また、脆くなった血管が破たんすると、脳出血を起こします。脳梗塞・脳出血の症状は、障害を受けた脳の部位に応じて様々ですが、半身麻痺になったり言語障害や認知症を起こしたりします。

  1. 末梢動脈性疾患

足を養う血管が高血糖による動脈硬化でダメージを受けると、足への血流が悪くなります。進行すると、足が冷えやすくなったり、足の皮膚の色が悪くなったりします。また、足の筋肉への血流がうまくいかなくなると、間欠性跛行(しばらく歩くと足が思うように動かなくなり、休むとまた歩けるようになる)が生じたりします。このような血流不全に加えて先述の神経障害が存在すると白癬(水虫)などのちょっとした感染を契機に足の壊疽が生じ(「糖尿病性壊疽」)となり、足を切断することもありえます。

 

 

【糖尿病の検査】

糖尿病が疑われるときは次のような検査が行われます。

  1. 血液検査

血液検査では血糖値や過去1~2か月の血糖値の状態を反映するHbA1c値を調べるほか、インスリンの分泌能力などを評価することも可能です。また、1型糖尿病が疑われる場合は、GAD抗体などの“抗体”と呼ばれるたんぱく質の有無を調べる検査も行われます。現在は後述の経口ブドウ糖負荷試験を行わずに糖尿病の診断ができることが多いです。

  1. 経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)

早朝の空腹時に一定量の糖分が含まれた飲料を摂取し、摂取前後の血糖値の変化を調べる検査です。糖尿病を発症すると空腹時の血糖値が高くなったり、摂取後の血糖値の下がりが悪くなったりするといった特徴的な結果が見られるため、糖尿病の確定診断に用いられる検査のひとつとなっています。最近では妊娠糖尿病の診断に使用することが多いと思われます。

  1. 合併症の有無を調べる検査

糖尿病が疑われるときや糖尿病と診断された場合は、網膜の状態を調べる眼底検査(眼科を受診してもらいます)、腎機能検査、腱反射、動脈硬化の程度を調べる検査などが必要に応じて行われます。

 

【糖尿病の治療】

1) 生活指導

糖尿病の治療は、食事療法(カロリー制限)と運動療法が中心です。この二つによって、すい臓から分泌するインスリンの働きがよくなることが知られていますので、薬物療法にお先立って取り組むべき治療法です。特に生活習慣の乱れが発症に大きく関与している2型糖尿病では、第一に原因となる食生活や運動習慣の乱れを正す生活指導が行われます。発見された時点で早急な治療を要する重症な場合を除き、1~2か月ほど生活改善を行ったうえで薬物療法などの次のステップの治療に進むか否かを判断するのが一般的です。

2) インスリン以外の薬物療法

生活改善などを行っても血糖値が十分に下がらない場合は、血糖値を下げる薬による薬物療法が行われます。血糖値を下げる薬にはいくつかの種類の飲み薬や注射薬(GLP-1受容体作動薬)があり、自身に合うタイプの薬や投与量を決めていきます。GLP-1作動薬には、体重を減らす作用も知られており、最近は頻繁に使用されています。

  1. インスリン治療

薬物療法の効果が十分に発揮されない状態の2型糖尿病、インスリンの分泌量が大幅に低下している1型糖尿病、胎児への影響により血糖値を下げる薬を使用できない妊娠糖尿病では、人工的にインスリンを補う“インスリン治療”が行われます。インスリンの投与は“自己注射”によって行われ、治療のほかにも厳密な食事管理なども必要です。

 

 

*予防

上でも述べたとおり糖尿病にはいくつかのタイプがあり、免疫の異常による1型糖尿病を予防する方法は現時点ではないとされています。一方、生活習慣が関わる2型糖尿病や妊娠糖尿病は問題となる生活を改善することで発症や悪化をある程度予防することが可能です。規則正しい食生活、運動を心がけ、ストレスや喫煙習慣など生活上の習慣に注意するようにしましょう。また、この病気には遺伝の要素が少なからずかかわっていますので、

家族に糖尿病の治療を行っている人がいる場合は、健康診断を積極的に受診するとともに、若いうちから生活習慣に注意を払うことをお勧めします。

糖尿病内科を担当している医師

◇北川 浩史 先生

◇鎌形 博展 先生

​◇北村 和久 先生

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